「災害のニュースを見るたびに不安になる」「いつか備えようと思って先延ばしになっている」あなたもこのような悩みをもっていませんか?
しかし、防災グッズといっても様々な商品があるため、いったいどれを買うべきなのか、本当に役立つのかどうか、わからないことだらけですよね。
まずは、用意すべき防災グッズを知ることから始めましょう。いざというときに命を守る防災グッズを準備しておくことは非常に重要です。
本記事では、家族構成別に必要としている防災グッズが一目でわかります!
災害は「他人事」ではなく「自分事」。
自分や大切な家族の命を守るために、後悔のない準備をしよう!
用意しておくべき防災グッズは2種類
防災グッズは大きく分けて2種類あります。やむを得ず自宅を離れて避難所に行くための「避難用防災グッズ」と、自宅への被害が少なく在宅避難するための「備蓄用防災グッズ」です。そこで、それぞれの場面で必要な防災グッズをご紹介します。
避難用防災グッズ
被災後、被災地への支援体制が整い、物流が回復するには時間がかかります。避難用防災セットには、救援物資が届くまでの数日間(3日〜1週間程度)を生きるためのものが必要です。
さらに多くの人が避難所に詰め寄っていて、食料や備蓄が限られています。屋根と床以外はすべて自分たちで持ち込むという意識と準備が大事です。
急な立ち退き避難が必要になった場合でもすぐに対応できるように、非常用持ち出し袋を1人1つ、用意しておきましょう。
災害の規模によってはどれくらいの期間、避難生活を強いるかわかりません。緊急避難用品(命を守るための道具)を事前に備えて、いつでも持ち運べるよう準備しておきます。
備蓄用防災グッズ
防災備蓄とは、自宅でインフラの再開を待つための備えです。
大規模災害後、避難者数に対して避難所のスペースは限られているため、必ず入れるとは限りません。とくに赤ちゃんやペットを飼っている場合、在宅避難が推奨されます。
在宅避難のために備えるポイントは、普段使っている保存できる食料品や日用品を多めに買い置きし、使った分だけ買い足すこと。
これを「ローリングストック」と呼びます。
防災グッズの収納方法【おすすめの場所】
防災グッズ置き場には、玄関やリビングなどがおすすめです。
一刻も早く避難所に向かうため、すぐに持ち出せる場所に置くのがポイントです。防災グッズの手前に他のものを置くのは避け、緊急時に慌てず取り出せるようにしておきましょう。
しかし、一ヶ所にまとめておくと災害によっては、全てが使えなくなってしまうケースも考えられます。寝室やパントリー、車といった家の中で取り出しやすい場所に分散収納をして保管しておくのが大切です。
マンションの場合も、一軒家とおなじく防災グッズの置き場所は分散しましょう。収納しやすいサイズや形状を選んだりして、ご自宅に適した保管しやすい場所を見つけると良いです。
避難用におすすめの防災グッズ10選
具体的にどんなものが必要になるのか、避難用のおすすめグッズを順番にご説明いたします。
(1人1日分の目安)
1.身体保護 | 2.情報収集の道具 |
レインウェア上下・ヘルメット・安全グローブ・踏み抜き防止インソール・ホイッスル・ヘッドライト | ハザードマップ・ラジオ・乾電池式スマホ充電器・充電コード・USB充電器・予備電池・メモ帳・ペン |
3.応急手当の道具 | 4.着替え |
三角巾・傷パッド・ばんそうこう・マルチツール | タオル・肌着セット・紙の下着(使い捨てタイプ3枚) |
5.衛生管理道具 | 6.トイレ道具 |
除菌グッズ(消毒液/除菌ウェットシート)・普通のウェットティッシュ・ペーパー歯磨き(指サックタイプ)・マスク・ドライシャンプー(手袋タイプ) | 目隠し用アルミブランケット・水に流せるティッシュ 3個・非常用トイレ 3個 |
7.寝具・プライバシー確保の道具 | 8.生活用品・日用品 |
アルミクッションシート・レジャーシート・アルミ寝袋・簡易エアマット・帽子・バンダナ | ビニール袋 各サイズ・LEDライト・折りたたみスリッパ・ミニトートバッグ・マジックペン |
9.飲料水と食料品 | 10.現金・貴重品管理用品 |
飲料水 500ml×2本・ゼリー飲料・栄養補助食品・サプリ(マルチビタミン/ミネラル) | 現金(小銭/1000円札を多めに)・ミニアルバム(家族の写真/連絡先のメモ/免許などのコピー/写真を入れたSDカードなど) ※お財布・通帳・鍵・ハンコ |
1.身体保護
まず、避難用で用意してもらいたい身体保護に使えるグッズについてです。
レインウェア上下・ヘルメット・安全グローブ・踏み抜き防止インソール・ホイッスル・ヘッドライト |
とくに重要なのは雨具です。 雨に濡れて放置してしまうと、場合によっては命を落としてしまう恐れがあります。雨具はそのまま防寒具にもなるので必須品です。
出典:レインウェア レディース【上下セット| 撥水加工・透湿・軽量・防水・防風】アオキ(aoki outdoor)
注意点としては、傘ではなくカッパ。手持ちのライトではなくヘッドライトをおすすめします。なぜなら、避難時に危険なものがある可能性があるからです。両手を空けておくのが一つの安全のポイントです。
出典:GENTOS(ジェントス) LED ヘッドライト 電池式 200~420ルーメン コンブレーカー CBシリーズ各種
ヘルメットは可能ならば用意をしましょう。現在では、自転車も着用を義務付けられているので、通風穴のサイズが大きすぎるようなものを除けば代用できます。また、厚手の帽子も有効です。
出典:防災ヘルメット 折りたたみ オサメット osamet 国家検定合格品 A4サイズ コンパクト収納 あご紐付
可能ならば、ちゃんとしたものを買ってもらうのが良いですが、お金がかかります。はじめは100円ショップで簡易的に用意しても良いでしょう。
2.情報収集の道具
情報収集の道具として、以下の防災グッズを用意しておきましょう。
ハザードマップ・ラジオ・乾電池式スマホ充電器・充電コード・USB充電器・予備電池・メモ帳・ペン |
ラジオ・スマホ充電器・予備電池は準備をしておきましょう。停電中でも乾電池や手回し充電で聞けるラジオは、貴重な情報源です。
出典:防災ラジオ ソーラー多機能ラジオ 手回し 懐中電灯 読書ランプ付 SW/AM/FMラジオ (FM76.00Mhz – 108MHz)
ハザードマップは紙のものを用意し、紙の地図や防災ガイドマップなどはあらかじめスマホにダウンロードしておけば、荷物を減らすことができます。
スマホを買い換えたら、用意していたケーブルコネクタが使えるかをチェックしましょう。忘れそうなときは、「防災の日」に防災グッズを見直す癖をつけてみてください。
3.応急手当の道具
応急手当の道具として、以下の防災グッズを用意しておきましょう。
三角巾・ばんそうこう・傷パッド・マルチツール |
三角巾は、腕を釣ったり、包帯の代わりになったりと多目的に使えます。
ばんそこうと傷パッドは同じように見えますが、実は区別されています。ばんそうこうは傷口の保護を目的とした衛生材料の一種。そして傷パッドは、傷口を密閉して外部からの水やバイ菌の侵入をしっかり防ぐことにより、早くきれいに治す効果があります。
参考:一般社団法人 日本衛星材料工業連合会 全国救急絆創膏工業会
傷パッド
マルチツールとは多様なツールがついたナイフです。はさみ、缶切り、爪切り、ピンセットなどの機能がついており、ツールの数、機能もメーカー・製品によって様々なので、自分がどんな使い方をするか考えて選びましょう。
出典:VICTORINOX(ビクトリノックス) ネイルクリップ 580
応急手当の道具は日常的に使う機会がありません。自宅の救急箱の一部を最初から防災リュックに入れておき、何かあったときに防災リュックから取り出せば、置き場所にも困らないでしょう。
その他、持病・慢性疾患に合わせて自分たちに必要なものを選択してください。
4.着替え
着替えとして、以下の防災グッズを用意しておきましょう。
タオル・肌着セット・紙の下着(使い捨てタイプ3枚) |
雨に濡れたまま放置すると、季節や状況によっては死ぬ恐れがあるため乾いた下着は必須です。
着替え類はかさばるので、重量のある食品と合わせて別のバックに入れるのがおすすめです。
量を増やそうと思えば、いくらでも入れてしまうのが着替えだと思います。1回分の着替え以外は調整しましょう。
5.衛生管理道具
衛生管理道具として、以下の防災グッズを用意しておきましょう。
除菌グッズ(消毒液/除菌ウェットシート)・普通のウェットティッシュ・ペーパー歯磨き(指サックタイプ)・マスク・ドライシャンプー(手袋タイプ) |
また、オーラルケアはメンタル面にも影響します。特に口の中を清潔に保つことで、リフレッシュ感や清潔感を得ることができ、心の安定に繋がるでしょう。
出典:歯磨きシート 10枚入
食中毒や感染症対策として消毒グッズも入れておきましょう。水を節約するために、ウエットティッシュがあると便利です。
出典:エリエール ウェットティッシュ 除菌 アルコールタイプ 携帯用 32枚 除菌できるアルコールタオル
ドライシャンプーは手袋タイプなどが売っています。防災だけでなく、登山やキャンプにも使えて便利です。
出典:手袋シャンプー 5枚
集団生活をする避難所は、感染症のリスクが高い環境といえます。感染症を予防するためには、できる限りの対策をしましょう。
6.トイレ道具
トイレ道具として、以下の防災グッズを用意しておきましょう。
目隠し用アルミブランケット・水に流せるティッシュ 3個・非常用トイレ 3個 |
非常用トイレを避難所にどのくらい持っていくかは、状況によって変わってきます。なぜなら、避難所のトイレが使えるのであれば使わない可能性もあるからです。
出典:【防災士柳原志保氏監修】 Qbit いつでもどこでも 携帯トイレ お試しセット 付き (10回分)
目隠し道具がないと結局使えない恐れもあるので、アルミシートまたは雨具と兼用しても良いでしょう。
出典:ケンユー(kenyuu)ベンリーポンチョ 非常時トイレの目隠し 1枚入
非常用トイレは、避難用防災リュックに持てるだけ持っていき、在宅用には十分に備蓄しましょう。
7.寝具・プライバシー確保の道具
寝具・プライバシー確保道具として、以下の防災グッズを用意しておきましょう。
アルミクッションシート・レジャーシート・アルミ寝袋・簡易エアマット・帽子/バンダナ |
基本的には床の上で寝転がるので、何かしらの敷物(レジャーシート)はぜひ欲しいアイテムです。
出典:モリリン ブルーシート レジャーシート イメージシートブルー #3000 厚手 1.8×2.7m
さらに、エアマットがあると快適性が変わります。体育館などの避難所は床が固く、ダンボールや毛布をひいたぐらいでは、体が痛くてなかなか寝れません。空気を入れるだけで簡単に使用でき、簡易ベッドとして活躍します。
避難所では長い間お風呂に入れません。帽子があると頭髪を隠せて、メンタルヘルスケアに良いです。
8.生活用品・日用品
生活用品・日用品として、以下の防災グッズを用意しておきましょう。
ビニール袋 各サイズ・LEDライト・折りたたみスリッパ・ミニトートバッグ・マジックペン |
ビニール袋は多目的に使えるので必ず準備をしましょう。
頑丈なスリッパがあると室内の安全性が非常に高まります。余震で上から新たに危険なものが落ちてくる可能性があるので用意しましょう。
出典:[ロジック] 折りたたみ携帯スリッパ レディース(女性用) メンズ(男性用) コンパクト収納 専用ポーチ付き
避難所では同じようなものがたくさんあります。間違え(盗難防止)にマイ袋と名前書きマジックを用意した方が安心です。
9.飲料水と食料品
飲料水と食料品として、以下の防災グッズを用意しておきましょう。
飲料水 500ml×2本・ゼリー飲料 3個・栄養補助食品 3個・サプリ(マルチビタミン/ミネラル) |
食料品を選ぶポイントとして、常温でそのまま食べられ匂いの少ないものを選択しましょう。
出典:大塚製薬 カロリーメイト ブロック メープル味 4本×10箱
避難所で不足する栄養素、ビタミンをサプリで補えるように持って行った方が良いです。
出典:ORIHIRO(オリヒロ) オリヒロ かんでおいしいチュアブルサプリ マルチビタミン&ミネラル
アレルギーなどがある場合は、避難所でもらったものが食べられない可能性があります。体質によっては、持ち込む食べ物の全体的な量を増やしましょう。
10.現金・貴重品管理用品
現金・貴重品管理用品として、以下の防災グッズを用意しておきましょう。
現金(小銭/1000円札を多めに)・ミニアルバム(家族の写真/連絡先のメモ/免許などのコピー/写真を入れたSDカードなど) ※お財布・通帳・鍵・ハンコ |
電子マネーが使えなくなる可能性があるので、最低限の現金を用意しましょう。もし現金を普段から防災グッズに入れっぱなしにするのは、空き巣対策として不安が残るならば、現金の中身は厳選してください。
片付けや復旧の前に、被害状況の撮影が必要です。余裕があればカメラも入れておきましょう。
避難行動時、貴重品(普段から防災リュックに収納しないもの)を最後に放り込んで、すばやく移動を開始できるようにしておきます。
備蓄用におすすめの防災グッズ6選
次は備蓄用防災グッズです。食品や日用品などの消耗品は、在庫を少し多めに持ち、補充しながら使う日常備蓄をおすすめしています。
自宅用備蓄一覧(1人1日分の目安)
1.トイレの備え | 2.電気の備え |
非常用トイレ(袋+凝固剤)5回・トイレットペーパー・ゴミ袋・防臭袋 | モバイルバッテリー(電池交換式)・乾電池・ポータブル電源・ソーラーパネル・室内用ランタン 1家庭3つ |
3.ガスの備え | 4.水の備え |
カセットガスコンロ・予備のガスボンベ 3本 | 飲料水 2L・給水を受けるための水タンク |
5.食料の備え | 6.日用品・衛生用品 |
食料品(主食 /副食/菓子/調味料サプリなど)3食 | 除菌グッズ(消毒液/除菌ウェットシート)・マスク・ティッシュ・体ふき用ウエットシート・ドライシャンプー・ペーパー歯磨き・マウスウォッシュ・ラップ、アルミホイル・新聞紙・タオル・ポリ袋(耐熱) |
1.トイレの備え
ここからは、自宅に用意してもらいたいトイレの備えについてご紹介します。
非常用トイレ(袋+凝固剤)・トイレットペーパー・ゴミ袋・防臭袋 |
出典:【15年保存・BOS付き】 BOS非常用トイレ (Bセット) 50回分 ◆ 防臭 防菌 ◆ 防災グッズ 災害 簡易トイレ 携帯トイレ 【排泄臭の根本解決はBOSだけ】
断水時の最重要アイテムは非常用トイレです。
大規模災害では、地中にある排水管や下水管などが破損し、トイレが使えなくなる可能性があります。
駅などの公衆トイレや仮設トイレは不足状態で長蛇の列に。またはトイレを我慢するために、水分を控えて脱水症状になるでしょう。
トイレはストレスの根源にもなりえます。非常用トイレは多めに確保した方が安心です。
2.電気の備え
次に、自宅に用意してもらいたい電気の備えについてご紹介します。
モバイルバッテリー(電池交換式)・乾電池・ポータブル電源・ソーラーパネル・室内用ランタン |
出典:オーム電機AudioComm 電池式充電器 モバイルバッテリー 乾電池式 USBTypeC端子用 単3形乾電池4本 ホワイト MAV-LR03C-W 01-7162 OHM
停電時、一番つらく感じるのはスマホを充電できないことです。
家の備蓄用としては乾電池式モバイルバッテリーを備えておくのがおすすめです。3回交換できる分の乾電池をローリングストックで保管しておきます。
電気を備え、必要なときに使用できる家庭用蓄電池。据え置き型の「定置式蓄電池」と、「移動式(ポータブル)蓄電池」があります。移動式の方が手軽ですが、定置式は普段から貯めた電気を使えるため電気代が削減できます。
蓄電池は、停電しても電気を使用できるなど、大きな安心につながります。費用やスペースを考慮しつつ、導入を検討してみてください。
3.ガスの備え
次に、自宅に用意してもらいたいガスの備えについてご紹介します。
カセットガスコンロ・予備のガスボンベ |
カセットコンロは災害時でもお湯を沸かせることができるため、生活の快適度が大きく向上するアイテムです。
災害時ガスが止まっても調理ができる以外に、お湯でぬらしたタオルで体を拭く、消毒に使うなど、様々な用途があります。
カセットガスを日常的に使っていけるのがカセットボンベ式ストーブです。これは電気も電池も使いません。もし小さいお子様がいて、危ないというときはファンヒーターのタイプもあるので探してみてください。
大規模災害の後、ほとんどの地域で復旧するまでに1ヶ月以上かかると予想されています。普段から使用し、ローリングストックしておきましょう。
4.水の備え
次に、自宅に用意してもらいたい水の備えについてご紹介します。
飲料水・給水を受けるための水タンク |
出典:5年 保存水 備蓄用 ミネラルウォーター 2L×6本 山梨 ICSselection
飲料水は、少なくとも1週間分は確保しておきましょう。1人当たり1日に2Lを用意します。
備蓄用の5年保存水だと、保存期間がいつまでだったかわからなくなるので、通常のミネラルウォーターをローリングストックするのがおすすめです。
断水が続くと、トイレや洗濯など生活用水にも困ります。容器に貯水や、お風呂の残り湯をすぐには捨てずにとっておくなど、ある程度の生活用水が確保できるように備えておきましょう。
いくら貯水しておいても、断水が長引けば使える水が少なくなっていきます。 断水時の応急給水拠点は自治体ごとに定められているので、水道局のホームページなどで確認しておきましょう。
5.食料の備え
次に、自宅に用意してもらいたい食料の備えについてご紹介します。
食料品(主食/副食/菓子/調味料/サプリなど)3食 |
出典:【Amazon.co.jp限定】 Smart Basic(スマートベーシック) アルファ米 10食セット 非常食 長期保存 5年保存 (製造から) 5種×2食 スプーン付き
「いつかのために」と長期保存食や保存水を買ってしまいこんでおくと、いつの間にか賞味期限が過ぎてはいないでしょうか。また、いざ食べようとしても食べ方がわからなかったり、口に合わなかったり。
防災のために特別なものを備蓄するのではなく、食べなれたものを多めに買っておき、使いながら日常的に備蓄しましょう。
ローリングストックにおすすめの食品
- レトルト食品
- フリーズドライ食品
- 乾物
- 缶詰
- 野菜ジュース・青汁
非常時こそ温かい食事と栄養バランスの整った食事を食べて、心身を健康に保つ必要があります。非常食・防災食は「日常的に消費できる保存食」でそろえましょう。
6.日用品・衛生用品
次に、自宅に用意してもらいたい日用品・衛生用品についてご紹介します。
除菌グッズ(消毒液/除菌ウェットシート)・マスク・ティッシュ・体ふき用ウエットシート・ドライシャンプー・ペーパー歯磨き又はマウスウォッシュ・ラップ/アルミホイル・新聞紙・タオル・ポリ袋(耐熱) |
出典:丸英製紙 トイレットペーパー 10年保証 備蓄用トイレットペーパー 長期備蓄 防災グッズ 日本製 ホワイト 200m巻 4ロール×1セット LT-103
ティッシュやトイレットペーパー、マスクなど、普段の生活で必要なものは非常時にも欠かせません。
また、生活必需品は非常時に買い占めが起こりやすくなります。普段の買い物で少し多めに買っておき、常に家に予備がある状態にしておくと安心です。
日用品を多用途に使うアイデア
- ラップ・アルミ → 食器の上にかぶせて使い捨てする
- ゴミ袋 → 新聞紙と組み合わせて非常用トイレに
- 新聞紙 → 体に巻き付けると防寒の効果がある
- ポリ袋 → 応急処置の際サージカル手袋代わりに使う
- タオル → 包帯代わりにして応急処置に使う など
家にあるものは、アイデア次第で災害時にも様々な使い方ができます。多用途なグッズは、多めに備蓄しておきましょう。
家族構成に応じた防災グッズ
高齢で避難生活のリスクが高い、小さな子どもがいる、ペットを飼っているなど、人によっておかれている状況は異なっていきます。一律に「こうしなければいけない」と考えるのではなく、自分にとって何が必要なのかを考えることが大切です。
乳幼児がいる場合
乳幼児がいる場合に用意してもらいたいのが、以下の防災グッズです。
使い捨て哺乳瓶 2~3本・液体ミルク又は粉ミルク・紙おむつ・おしりふき/防臭袋・おくるみ・避難用抱っこひも・母子手帳のコピー |
乳幼児 備えのポイント
赤ちゃんがいる家庭の非常持ち出し袋は、普段から使っているマザーズバッグです。
そこにいつも入っているもの(紙おむつ、お尻ふき、哺乳瓶、粉ミルク、着替え、おくるみなど)を非常持ち出しバックとして使いましょう。
中身の補充は帰宅してからすぐに行い、避難時にいつでも掴んで持っていけるようにしましょう。
赤ちゃんが避難所で生活するのは厳しいものです。ハザードマップで危険ではなく、避難勧告がでていないなら、できるだけ在宅避難や車中泊を検討しましょう。
小学生がいる場合
小学生以上のお子さんがいる場合に用意してもらいたいのが、以下の防災グッズです。
(リュックの重さ2.3kg)
家族写真・緊急連絡カード・好きなおやつ・子供用おもちゃ |
小学生以上 備えのポイント
基本的には大人と同じ防災グッズでもOKです。マスク、ヘルメット、軍手などは子供のサイズに合わせて準備します。
日頃から「何かあったらこのバッグを持って避難しようね」と伝えておくと、防災教育にもなります。
混乱した状況下で子供と離れ離れになってしまう可能性もあります。普段は自身の名前や住所をはっきりと伝えることができる子でも、災害時にはパニックで言葉が出なくなります。必ず、子供が身につけるものに家族の写真と連絡先を準備しましょう。
避難のときは、まず安全にすばやく動けるのが一番のポイントです。子供の体格を考慮し、必要なグッズと量を考えていきます。
女性がいる場合
女性がいる場合に用意してもらいたいのが、以下の防災グッズです。
生理用品・おしりふき/防臭袋・サニタリーショーツ・ブラ付きキャミソール・防犯ブザー又はホイッスル・オールインワンクリーム・メイク落とし/洗顔シート |
女性 備えのポイント
避難所で洗濯するときに「目隠しがなくて、下着が干し辛かった」という声があるので、カップ付きキャミソールがおすすめです。
避難所は乾燥している場合も多く、保湿クリームやリップクリーム、多用途のオイルなどがあると良いでしょう。洗顔もできないので、メイク落としシートや洗顔シートがあると便利です。
自治体の防災担当者や避難所の運営には、男性しか関わっていない場合も多く、女性用衛生用品の配布が上手く行き届いていません。生理用ナプキンやおりものシートは、1ヶ月分多めに備えておきましょう。
被災後に発生する女性の衛生問題は、非常時にはなかなかフォローされません。女性ならではのグッズを、可能な限り備えることが大切です。
高齢者がいる場合
高齢者がいる場合に用意してもらいたいのが、以下の防災グッズです。
絶対に必要なもの | あると便利なもの |
介護食/トロミ剤・常備薬・医療機器/予備バッテリー・大人用おむつ・おしりふき/防臭袋・お薬手帳のコピー・緊急連絡カード | 折りたたみ椅子・折りたたみ杖・補聴器・老眼鏡 |
高齢者 備えのポイント
高齢者は、身体機能の低下や持病によって自力での避難が難しい方や移動に時間がかかる方が多いため、特に備えや準備が必要です。
かかりつけの病院や、ヘルパーさん、ケアマネジャー、医療機器の取り扱い先などの緊急連絡先はまとめてメモしておきましょう。非常時は電話も繋がりにくくなるので、連絡の取り方について相談しておくとなお安心です。
生命維持や衛生面で必要なものとして、かむ力や飲み込む力が弱ってる方は、介護食や水分が多く含まれるトロミ剤を用意しましょう。
事前の準備や危険度の確認は、本人だけでは難しい場合があるので、家族と事前に話し合っておくのが大切です。もし頼れる人がいない場合は事前に自治体やケアマネージャーなどへの相談をしておきましょう。
季節によって追加で用意しておくべき防災グッズ
防災グッズの準備は通年を通して準備しておくべきものですが、その中にも各シーズン毎で多めに用意した方が良いものもあります。では、具体的に夏場と冬場ではどんなものが必要となるのか、見ていきましょう。
暑さが厳しい7月〜9月には××があると便利!
夏の暑い時期に用意してもらいたいのが、以下の防災グッズです。
扇子・うちわ/小型扇風機・冷涼タオル・スポーツドリンクの粉・塩飴/塩分タブレット・虫除け/ムヒパッチ |
暑い時期 備えのポイント
夏の災害で一番つらいのは暑さです。真夏の日差しの中、外へ走って避難したり、避難所のクーラーが使用できなかったりして、熱中症や脱水症状になる危険性があります。
熱中症にならないために一番重要なのは、体温を下げることです。扇子やうちわは、電池が必要なく使えるため重要アイテムです。
熱中症対策に塩分補給食品は準備しておきましょう。塩飴や塩分タブレットは、適度な塩分やカリウムなどの電解質、糖分を含んでいます。水と併用して摂取することにより、熱中症の予防ができます。
脱水症や熱中症は命に危険が及ぶ恐れもあるため、甘く見てはいけません。夏の防災グッズに暑さ対策グッズをプラスしておきましょう。
防寒が必要な12月〜2月は××があると便利!
冬の寒い時期に用意してもらいたいのが、以下の防災グッズです。
ホッカイロ・防災ベスト |
寒い時期 備えのポイント
寒い時期の災害で危惧されるのは低体温症です。真冬だと、家の中にいても暖を取らなければ体温低下で命の危険になってしまいます。電気やガスが止まっても暖かく過ごせる対策をしましょう。
ホッカイロの良いところは、防災バックにかさばらずに入れられるところです。カイロはコンパクトでかつ長時間暖を取ることができるのでおすすめです。
防災ベストはポケットが多いベストに防災グッズを入れて、外に避難するときは着てしまうと温まることができます。釣り用のベストはたくさんポケットが付いていて背中にカイロを入れる場所があるので便利です。
真冬に氷点下になるような寒い地域では、上着のある、なしで命にもかかわります。場所によって寒さ対策の量を調整してみてください。防寒用品はかさばるので、着て逃げるのも一つの選択肢です。
まとめ 家族に合う本当に必要な防災グッズを準備しよう
誰もが災害を以前よりずっと身近に感じつつあると思います。自然災害はときとして、想像を超える力で襲ってきます。
いつ発災しても対処できるよう、日頃から出来る限りの「備え」をしておくことが大切です。
今回、紹介した防災グッズリストを参考に、始められるところから準備をしましょう。
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